40’s Mind Therapy ~陶芸で新しい自分に気づく~

女性の40代は、決して楽な時期ではありません。 悩んだり、心が沈んだりするときには、日常を忘れさせてくれる場所で過ごすひとときや、心を開放できる趣味が、支えになってくれることも。 そんな時間や場所をどんなふうに見つけたらいいのか、一緒に探していきたいと思います。 今回の特集は、「陶芸で新しい自分に気付く」がテーマです。

「第4回 陶芸で、懐かしく新しい自分に出会える」

志織さんは、生徒さんの作品に
手を出して直したりすることは、ほとんどないといいます。
「くずれそうなので何とかしてくださいと言われたときだけは手伝いますけど、
その人らしい作品に仕上がるほうがいいなと思って、見守っています」

陶芸療法の研究のために、
生徒さんに協力してもらうこともあります。

メニエール病になってしまい仕事に行けなくなった方や、
適応障害をわずらっていらっしゃる方に、毎月一回陶芸をやってもらい
気分の変化をみていったところ、
半年の間に、それぞれ個人差はあるものの
不安な気持ちや体の不調が軽くなったという結果になりました。

「今までは、いつもスポーツをすれば気持ちが晴れていたのに
体力的に疲れすぎて、なんだかやる気になれなくて、という人も、
静かに陶芸をやってみたら、
気力も体力も少しずつ回復したというケースもあります」

「土は色味も無彩色に近く、さわるとひんやりして柔らかで
強すぎる刺激を与えないところがいいように思います。
多くの気遣いや人間関係からの疲れ、
また大きな精神的ショックを受けてしまったときには、
自分を認めてあげて、静かに自信を取り戻す時間が必要。
その時間には、土を使った陶芸は受け入れやすいのではないでしょうか」

「作り始めて1時間後くらいが、皆さん一番心が静まってきます。
頭の中の違うスイッチが入って、突然いい考えがひらめくことも
よくあるようです。
心が疲れた人だけでなくても、自分を見つめる時間として
陶芸を体験されるのはとてもおすすめです。
きっと懐かしく、そして新しい自分に出会えると思いますよ」

→ 特集「40’s Mind Therapy 第1回  陶芸をやってみたことありますか?」

→ 特集「40’s Mind Therapy  第2回 仕事を辞めて不安定になっていた心が、陶芸で落ち着いてきた」

→ 特集「40’s Mind Therapy 第3回  辛かった思い出を、土が全部吸い取ってくれる」